日光市議 阿部かずこ  みつばち通信

市民活動から議員へ。皆様に様々な情報をお届けします。みつばちが花から花へ飛んでいき、受粉し花を咲かせるように、情報が届きそこで花咲くようなことが起こるといいなと思ってます。

介護の危機

4月26日とちぎ地域福祉ネット (栃木県移送サービス連絡協議会 &非営利在宅福祉連絡協議会)の総会がありました。議員になってから参加している団体です。

 

   栃木県内の主にNPOで介護関係の事をしている団体の代表が参加しています。介護保険の改正は目まぐるしく、常に情報を入れてないと政策に反映できません。こちらでは最新の介護情報を教えてくださり、県内の方々の話から、各市町の行政の動きも知ることが出来ます。毎月第四木曜日に開催されます。

 

総会


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代表の菅野忠雄さんのFBより

 

    現在登録会員は31団体個人で県内各地から参加している。毎年2団体程度加盟してくれておりうれしい限りだ。同じ志を持つ人たちの集まりで課題も似通っている。30年度の定例会のカリキュラムの提示では、毎月行われる学習会では、各団体の紹介と事業運営に係る運営方法など多岐にわたる。地域の力が集まる定例会は有意義な場となっている。

 

    今回は多くの団体が参加していましたが、毎月の参加は減っていること、移送サービスの講習会参加者も減っていること等課題が挙げられていました。

    私からここ主催で、県内で介護関係の講演会開催を希望しましたが、市町村単位での開催が参加者が多くなり有効だと菅野さん。日光市で開催の機運がなく、どうしたら開催出来るのかと悩んでの提案でした。トホホ(;_;)

 

    菅野さんはNPOエプロンさんの事務局長。20年来の知り合いです。そもそも平成8年頃に、当時介護関係の県内の市民団体3つが集まり話し合いを始めました。その時に私は日光市NPOウェーブさんの理事として参加してました。息の長い集まりです。

 

座談会

 
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    各団体から自己紹介がありました。運営状況の中で、多くの団体が介護保険改正で減収。赤字運営な所が目立ちました。

    各団体の取り組みは、介護に止まらず、学童保育もやってる所もあります。様々な取り組みと行政とのやり取りも聞けて本当に参考になります。

    日光市で障害者の方の送迎に関して、切り下げがあったことを知り、調査しなければと思いました。

    送迎関係はどこも人員不足で課題が大きい。

    協議体の運営は各市町でばらつきが大きく、有効に機能しているところは少なく、皆様何かしら不満が大きいようです。

    協議体についてご存じの方が少ないと思います。国の事業ですのでご紹介します。

 

 

生活支援体制整備事業

協議体と生活支援コーディネーター

 

   介護保険が始まり、3兆円から10,4兆円まで費用が膨らみ、2025年高齢者がピークになると、更に費用負担が増える危機的な状況に、政府は費用抑制策を考えて、打ち出して来たのが、生活支援体制整備事業です。

   もう介護保険のように専門家に頼むと費用負担が大きい。地域のボランティアを育成して介護にあたって欲しい、そのための地域の人材の掘り起こしをする、そういうのが目的の事業です。

 

  って言うのは私の解釈で、厚生労働省は、地域の特性や資源を活かし,生活支援や介護予防サービスの創出による地域の支え合いの体制づくりを目指して,生活支援体制整備事業(協議体の設置・生活支援コーディネーターの配置)を行っています、と。
 

 

生活支援体制整備事業の内容は

 

以下の2点です。
 地域包括ケアシステム構築のため,協議体(高齢福祉を考える場)の設置を進めています。
 また,地域における生活支援等の体制整備に向けた調整役として,生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)を各地区に配置しています。

 

 

協議体(高齢福祉を考える場)とは


 医療・介護の専門職,地域住民,行政や地域包括支援センターなどで構成され,定期的な情報の共有や連携の強化,課題解決のための取組の検討などを目的として設置された話し合いの場です。
 協議体は,対象区域に応じて第1~3層の協議体があり,これらは互いに連携して取り組んでいきます。第3層協議体だけでは取組が困難なことは第2層協議体が支援を行い,第2層協議体だけでは取組が困難なことは,第1層協議体が支援を行うなど,重層的に機能することになります。また,地域課題の解決に向けて,住民,関係機関及び行政などが連携を強化し,一緒にアイディアを出し合って,具体的な支援等を検討します。


生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)とは


 生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)とは,協議体の設置・運営支援等を行う,各地区に配置された調整役です。
 関係者間の情報共有などによる「ネットワークの構築」,地域に不足するサービスの創出などの「資源開発」,地域の支援ニーズとサービス提供主体の活動のマッチング等を行う「ニーズと取組のマッチング」を行います。
   日光市社会福祉協議会さんに委託し,配置しています。

 

日光市の生活支援体制整備事業

 
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    市民福祉常任委員会社協さんに委託している事業の進捗状況を聞く機会がありました。私は委員でないため、傍聴してました。委員より事業の進捗を尋ねる質疑に、市民福祉部長より、社協さんの事業報告で、高齢者の「居場所」を作る必要性があると出ている。委員より「居場所」はどんな内容で、市内に何ヵ所必要で、どれ程すすんでるのか、その費用負担はいくらなのかと質疑がありました。部長はその辺具体的な話しは出てないと答弁。

委員よりそれで良いのかと。

   社協さんに既に事業委託して3年目で2年間で4000万円を超え
ます。調査するには充分な時間と予算がついていました。それで費用負担も明示がないでは、予算の組みようもないです。

    日光市には既にオアシス支援事業という居場所事業があります。市内に16ヶ所あります。それでは足りないと言うことなのか、そことの整合性をどう考えているのか、この時もそれに触れられる事はありませんでした。

    生活支援体制整備事業は皆様の老後の安心が託された重要な事業です。もっと多くの人に関心を持って欲しいです。全国の市町村では、ホームページに検索かけると出てきます。残念ながら日光市では検索かけても市のホームページに何をしているか情報が直ぐに出て来ません。

    国の政策でありながら、有効に運営されていないのであれば、議員として提言していかなければなりません。

    今後も出来るだけ参加して情報収集に努めてまいります。